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文化講演会『異常気象による水・食料の問題を学ぶ』開催報告


7月2日(土)江戸川総合人生大学同窓会では文化講演会を開催しました

  1. 日時:2016年7月2日(土)午後1時40分~午後4時
  2. 場所:江戸川区総合文化センター研修室
  3. 主催:江戸川総合人生大学同窓会
  4. 費用:500円(資料代含む)
  5. 来場者数:137名、チケット販売数:165枚

 第一部の講師は元NHK気象キャスターの村山貢司氏。村山氏は近年の異常気象が食料や水にどのような影響を与えているかを、様々なデータを駆使し、わかりやすく説明されていました。52年前の東京での記録的な渇水から始まり、温暖化による異常気象、局地的な豪雨のばらつきと集中性、2007年の江戸川区で起きた竜巻などに触れ、近年の状況は氏の「40年以上の気象予報士としての経験が役に立たない」とも述べられました。

 

 話はさらに2100年の気象や生態系の予測について展開しました。秋の気温上昇が大きい、3度の気温上昇は300km南下した気候になることを意味する、冬日は減少、雪は大幅に減少、雨日数は減少するが豪雨は増加する、“日照りに不作はない”は過去の話で、暑さに強い品種の開発が行われている、世界中の異常気象が食品価格に影響している、海水温の変化による魚の変化、植物の衰退による生態系の大きな変化など・・・。より深刻化する状況の中で、効率的なエネルギーの活用、日本の農産物を食べること、木を増やす(できれば実のなる木)、菜園の推奨など、私たちにもできるところから進めてほしいとのことでした。

 第二部の講師は、江戸川区防災危機管理課課長 高橋博幸氏。災害に備えよう、避難行動の仕方、江戸川区の取り組みの三つの柱で話されました。豪雨災害や直下型地震など、いつ災害が起きても不思議ではない状況の中で、情報の集め方、避難の仕方、井戸の設置、電気ブレーカーを落とすなど江戸川区の実態に沿った具体的なお話でした。また、「江東5区大規模水害対策協議会」の進行状況についても触れられました。

 

 最後には「防災は一人ひとりが主役です!」「『自助、公助、共助』が大事なことはもちろんですが、皆さんには支える側になってほしい」と力説されていました。

身近でかつ深刻なテーマの下、参加した多くの方がうなずきながら熱心に聞きいっていました。講師が帰られるおり、「いい話をありがとうございました」とお礼する参加者の声も聞かれました。

広報部会 佐々木康次郎 記


■ 第一部 配布資料

 

 地球温暖化

 (会員専用)

 

■ 第二部 配布資料

 

 280702配布資料

 (会員専用)